プロペシア（フィナステリド）の効果と副作用｜肝臓への影響や後遺症の危険性

「プロペシアは効果があるの？」
「副作用があるって本当？」

薄毛が気になり始めてプロペシアの服用を検討している方は上記のような疑問を持つのではないでしょうか。

検索すると副作用や「効果がない」といった情報も出てくるため、本当のところはどうなのか気になりますよね。

本記事では、プロペシアの効果をはじめ、副作用の有無や服用者の体験談についても詳しく紹介。

服用にあたっての注意点や、他のAGA治療薬との比較もしていますので、服用開始の参考にしてください。

プロペシア（フィナステリド）の効果

プロペシア（フィナステリド）の効果は主に以下の3点です。

• ジヒドロテストステロンの増殖を抑えられる
• 有効成分フィナステリドは5α-還元酵素のII型にのみ作用する
• 直接的な増毛作用はない

詳細については以下で詳しく解説しています。

−参考：「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」

ジヒドロテストステロンの増殖を抑えられる

プロペシアは、AGAの原因と言われるジヒドロテストステロン（DHT）の増殖を抑える働きをします。

DHTは、男性ホルモンであるテストステロンが「5α-リダクターゼ」という酵素と結合することで発生。

これによって正常なヘアサイクルが乱れ、通常数年かけて成長していく毛髪が、成長しきる前の細い状態で数ヶ月単位で抜け落ちてしまうのです。

この5α-リダクターゼを阻害することによってDHTの増殖を抑える働きをしてくれるため、プロペシアは薄毛の進行を阻害する効果が期待できるのです。

有効成分フィナステリドは5α-還元酵素のII型にのみ作用する

プロペシアの有効成分フィナステリドは5α-還元酵素のII型にのみ作用します。

5α-還元酵素（5α-リダクターゼ）には、I型とII型の2種類があります。

I型はほぼ全身の皮脂腺に存在していますが、前頭部や頭頂部に多いII型にのみ作用するのがプロペシアの特徴。

直接的な増毛作用はない

プロペシア（フィナステリド）に直接的な増毛作用はありません。

AGAの原因といわれるジヒドロテストステロン（DHT）の増殖を抑えることで、薄毛の進行を食い止める働きがある内服薬です。

薄毛予防を始めたい方には最適ですが、増毛効果を求める場合は他の薬も服用する必要があります。

プロペシアは本当に効果ある？体験談を紹介

「プロペシアは本当に効果があるの？」

服用を検討している方にとっては一番気になるポイントではないでしょうか。

ここでは、実際にプロペシアを服用した方の体験談を紹介します。

効果があった人の体験談

まずは効果があった人の体験談です。

— 引用元：オオサカ堂

効果がなかった人の体験談

続いて、効果がなかった人の体験談です。

体験談からわかったポイント

プロペシアには直接的な増毛作用はなく、あくまでも薄毛の進行を食い止めるためのものです。

また、効果が出るまで最低でも半年は継続して服用する必要があります。

勘違いした状態で良くない口コミを記載している可能性も考えられるでしょう。

プロペシアの効果については日本皮膚科学会によって確認されているため、効果がないと感じる場合はこのように何らかの原因が考えられます。

プロペシアをやめてよかった人が急増？やめた後に起きること

AGA治療に効果のあるプロペシアですが、服用をやめてよかったという人も中にはいるでしょう。

ここでは、服用をやめた後に起きることを紹介します。

主に以下の3点が挙げられます。

• 金銭面の負担が減る
• 副作用のリスクから解放される
• 抜け毛は再び進行する

それぞれ以下で詳しくみていきましょう。

金銭面の負担が減る

服用をやめることで、金銭面の負担が減ります。

AGAは進行性の脱毛症であるため、長期的に治療薬の服用を続ける必要があります。

月数千円〜1万円程度の出費が何年も続くことになるので、結果として大きな出費に。

治療をやめた後はそういった負担から開放されることになります。

副作用のリスクから解放される

服用をやめると、副作用のリスクから解放されます。

発症率は高くないものの、服用中は性欲減退や勃起機能不全などの男性機能低下やアレルギー症状など、副作用リスクを抱えている状態。

また、服用をやめることで肝臓の負担も減少します。

抜け毛は再び進行する

服用をやめると、抜け毛は再び進行していきます。

ホルモンバランスが服用前の状態に戻るためです。

長期的な治療となるため、いつまで服用を続けるか、治療開始前にある程度決めておくといいでしょう。

プロペシア（フィナステリド）の副作用

プロペシア（フィナステリド）の服用を検討している方が一番気になるポイントは副作用ではないでしょうか。

主な副作用について、以下にまとめました。

いずれの副作用についても、発症した場合はクリニックへ相談してください。

詳細は以下で解説していきます。

−参考：オルガノン　プロペシア錠添付文書

男性機能低下

副作用の1つとしてまず挙げられるのは男性機能低下です。

性欲減少・勃起機能不全・射精障害・射精液量減少などが挙げられます。

発生頻度としては全体の1〜5％と言われています。

肝機能障害

副作用のうち重篤なものとして挙げられるのは肝機能障害です。

プロペシア（フィナステリド）に限ったことではありませんが、薬のほとんどの成分は肝臓で分解されるため、服用中は肝臓に少なからず負荷がかかります。

症状としてはAST、ALT、γ-GTPといった数値の上昇が挙げられます。

発生頻度としてはほとんどありませんが、進行を放置すると肝硬変や肝臓がんなどに発展してしまうため、定期的な血液検査を実施してくれるクリニックだと安心ですね。

アレルギー症状

発症頻度は極めて低いといわれていますが、体質によってはプロペシアに含まれる成分でアレルギー症状が現れる可能性があります。

プロペシア服用後に皮膚のかゆみや蕁麻疹などの症状が現れた場合は、服用を中止してクリニックに相談しましょう。

うつ症状

副作用の1つとして、うつ症状が挙げられます。

気分が落ち込むといった精神的な症状や、不眠・食欲不振・疲れが取れにくいといった身体的な症状がそれにあたります。

うつ症状が出る原因は実はまだ解明されていませんが、発生頻度は非常にまれだと言われています。

プロペシアを服用する際の注意点

プロペシアの服用には、以下6つの注意点があります。

• 効果を実感するまでには6ヶ月程度の服用が必要
• プロペシアを服用する際は水またはお湯で飲む
• 通販や個人輸入で手に入れるのは危険
• プロペシア服用中の献血はNG
• 20歳未満には処方できない
• 妊娠中の女性に触れると胎児に悪影響を及ぼす可能性がある

正しく服用し効果を最大限発揮させるために、注意点を理解しておくことが大切です。

それぞれ詳しくみていきましょう。

効果を実感するまでには6ヶ月程度の服用が必要

プロペシアの効果を実感するまでには6ヶ月程度の服用が必要です。

なぜなら、乱れたヘアサイクルが正常に戻るまでにその程度の期間が必要だからです。

自己判断で短期間で服用をやめたりせず、まずは6ヶ月程度の服用を続けましょう。

プロペシアを服用する際は水またはお湯で飲む

プロペシアを服用する際は水またはお湯で飲みましょう。

水またはお湯のどちらで飲んでも大丈夫ですが、牛乳やコーヒー、アルコール類など、水以外の飲み物で服用することは避けましょう。

体内への吸収力が低下したり、薬の効果が十分に発揮できなかったりといったことが起こりうるためです。

通販や個人輸入で手に入れるのは危険

プロペシアを通販や個人輸入で手に入れるのは危険です。

通販や個人輸入で安く購入することができてしまいますが、偽物が紛れ込んでいる可能性や、成分が過剰に含まれている可能性もあります。

万が一重大な副作用が生じた場合「医薬品副作用被害救済制度」という薬剤による健康被害に対する給付金を申請できる制度を利用することができますが、個人輸入によって服用した薬剤はこういった制度の対象外となってしまいます。

体調に異変があった場合の保証がないので、薬は安く手に入ったが結果として高くついてしまったということも十分にありえます。

プロペシア服用中の献血はNG

プロペシア服用中、献血はできません。

プロペシアの成分フィナステリドを含んだ血液が妊婦に輸血された場合、胎児に影響があるためです。

服用をやめて1ヶ月経過すれば献血可能です。

−参考：福岡県赤十字センター

20歳未満には処方できない

プロペシアは20歳未満には処方することができません。

男性ホルモンに作用するプロペシアは思春期の成長過程に影響を及ぼす可能性があり、20歳未満におけるプロペシアの安全性や有効性が確立されていないためです。

20歳未満の場合は別の治療方法を検討する必要があるため、クリニックに相談しましょう。

妊娠中の女性に触れると胎児に悪影響を及ぼす可能性がある

プロペシアの成分が妊娠中の女性に触れると、胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。

・ 妊娠中か、その可能性のある女性は：
－絶対にプロペシアを使用してはいけません。
－砕けたり割れたりしたプロペシアの錠剤をさわってはいけません。
男の子を妊娠している女性の体内にプロペシアの有効成分が入ると、それが口から入った場合であっても、皮膚に付着して吸収された場合であっても、男の子の生殖器に異常を起こすおそれがあります。妊娠中の女性がプロペシアの有効成分に触れてしまった時には、医師に相談して下さい。
プロペシアの錠剤はコーティングされていますので、砕けたり割れたりしない限り、通常の取扱いで有効成分に触れることはありません。

−引用：厚生労働省ホームページ

同居家族に妊婦がいる場合は、保管および取り扱いに十分注意しなければなりません。

プロペシアとほかのAGA治療薬との違いを比較

プロペシアとほかのAGA治療薬との違いを比較しました。

ザガーロ（デュタステリド）との違い

プロペシア（フィナステリド）とザガーロ（デュタステリド）は、どちらも男性ホルモンのテストステロンをDHTに変換する酵素「5αリダクターゼ」を阻害する働きを持っており、抜け毛予防に効果を発揮します。

5αリダクターゼには2種類あり、ほぼ全身の皮脂腺に存在しているI型と、前頭部や頭頂部に多いII型です。

フィナステリドはII型に有効、つまり前頭部や頭頂部のAGA治療に効果を発揮します。

それに対し、ザガーロ（デュタステリド）はI型とII型の両方を阻害。

つまり、効果が発生する範囲の違いです。

より効果を求める場合はザガーロ（デュタステリド）がおすすめといえるでしょう。

ミノキシジルとの違い

プロペシアとミノキシジルの大きな違いは、期待できる効果です。

プロペシアは抜け毛を予防する効果があるのに対して、ミノキシジルには発毛効果があります。

髪の毛を増やしたい場合はミノキシジルがおすすめです。

プロペシアの処方ならAGAクリニックを受診！おすすめ3選を紹介

プロペシアの処方ならAGAクリニックを受診しましょう。

ここでは、おすすめのオンラインクリニック3選を紹介します。

オンラインクリニックであれば、いつでもどこでも自分の都合で受診ができるのでおすすめですよ。

※表内の金額は全て税込

それぞれのクリニックについては以下で詳しく解説しています。

クリニックフォア

DMMオンラインクリニック

レバクリ

プロペシア（フィナステリド）の効果に関するよくある質問

プロペシア（フィナステリド）の効果に関して、よくある質問をまとめました。

• プロペシアジェネリックはプロペシアと何が違う？
• プロペシアをやめて半年経つとどうなる？
• AGA治療はフィナステリドだけで十分？
• フィナステリドの服用から10年後に効果がなくなるのは本当？

以下で回答していますので、参考にしてください。

プロペシアジェネリックはプロペシアと何が違う？

プロペシアジェネリックも、プロペシアと同様に有効成分フィナステリドが含まれます。

ジェネリック医薬品と先発医薬品は効果や安全性に違いはありませんが、ジェネリックの方が安価で入手できます。

安く治療を続けたい場合、ジェネリックはおすすめですよ。

プロペシアをやめて半年経つとどうなる？

プロペシアの服用をやめると、ホルモンバランスが服用前の状態に戻るため、薄毛が進行していきます。

AGA治療はフィナステリドだけで十分？

AGAの進行度合いによって異なります。

フィナステリドには増毛作用はなく、男性ホルモンに作用することで間接的に薄毛の進行を食い止める治療薬です。

そのため、薄毛予防にフィナステリドは向いていますが、増毛を求める場合はフィナステリドだけで十分とはいえません。

フィナステリドの服用から10年後に効果がなくなるのは本当？

いいえ。

長期間服用を続けると、薬に対して耐性ができてしまうと思われがちですが、フィナステリドについてはそういった報告はありません。

−参考：クリニックフォア